世界がもし100人の村だったら

 「世界がもし100人の村だったら」というドキュメンタリー(?)をテレビでやってた。
エクアドルかどこかのカカオ農場で働く子どもは、学校へ行くこともできず、
自分が摘んだカカオの実がチョコレートになることも知らない。
「ボク、学校へ行きたいヨ。サッカーをしたいな」と、つぶらな瞳で訴える。
するとVTRからスタジオに切り替わり安倍晋三が登場。
「日本はまだ格差が少ない方」だってさ。
どの国と比べてやねん!
 学校に行けるだけでもありがたく思え、ニート・フリーター・不登校なんてもってのほか! と暗に言われてるみたい。

次にアルゼンチンの13才で妊娠した少女が登場する。
「子どもを守るためには自分の目だって売るワ。盗みだってする。だって子どもが大切なんだもん」
幼い少女が家族を守る姿は、家族の絆が希薄になったと言われるイマドキの日本人にとっては耳の痛いところだ。
でも、少女がなぜ13才で妊娠したのか、
「目を売る」って誰に売るのか、番組は触れていなかった。
世界がもし・・・はもともとグローバリズムの問題を考えてもらう本じゃなかったっけ。
なのにいつのまにか、
「こんなかわいそうな国の子どもでないだけマシ」
という内容にすりかわっているように思えた。
 それにしても、3世議員の安倍が「格差はない」とは、いったいどのツラ下げて言ってんだか。

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