2005年の年明け。
松山のお城のふもとでビラをまいている女の子がいました。
この子の名前はハイジョ。少数意見を持つ市民運動家として、いつも「排除」されている女の子です。
となりの空き地では、新しく建つ記念館の着工式が行われていました。
「ハコモノ先行の記念館建設はんた~いっ!!」
ハイジョの元気な声がひびきます。
それもそのはず、建設がはじまったというのに、ちっとも中身が決まってないのですから。
記念館の中身が決まらなかったことには理由がありました。
なぜなら、戦争のお話だけに、どのような歴史認識に基づくのか、判断がとてもむずかしかったからです。
そもそも展示するものも、ほとんどありませんでした。
おじいさんも「ハコモノ先行」のこの事業を心配していました。
自治体財政の悪化は、自分の老後の生活に影響をおよぼしかねないからです。
建設費だってばかになりません。
土地、建物合わせて30億円かかります。(つづく)
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