日曜日、地域の防災訓練があった。
8時に流される役場の避難放送にあわせて、近くの「防災倉庫」(掘っ立て小屋)に集まる、というもの。
緊急サイレンが鳴ってから、家を出て、居合わせたお向かいのMさん(70代)と、「防災倉庫」に向かう。
屋根もないオンボロ小屋(防災倉庫!)の前には、すでに3人のばあちゃんたちが集まっていた。
「足が悪いさけ、早ぅ来んならんと思って、7時20分からここで待っとる」
「わたしもや」…。
緊急放送からみんなが集まるまでの所要時間を計っていたおじさんは、
「みなさん地震が予測できたんやね」と苦笑い。
用意のいいSさん(80代)は優等生らしく、帽子をかぶりリュックにペットボトルを持って来ていた。
「普段からやっておかんと、いざという時できんさけ」と胸を張る。
Mさん(70代)は「いざというとき慌てる自分」を想定し、あえて裸足にサンダル履きというスタイルを選んでやってきた。
すると年長のSさんに
「履き物はしっかりしたのをはかんとアカンよ」とたしなめられていた。
「若手」は50代後半とおぼしき男性リーダー一人。
ヨタヨタ後からやってくるばあちゃんを見て「津波てんでんこ」という言葉を思い出し、どーしたもんだかなー…とリアルに複雑な気持ちになった。
目次
コメント