鳥取の温泉に出かけた。
のどが渇いたので旅館の食事の前に、浴場の近くにある立ち飲み屋に寄る。
昔ながらの酒屋の一角を、ちょっとおデブさんのお姉さんが切り盛りしていた。
とっさに、去年鳥取県であった連続殺人事件を思い出す。
あれも、スナックのおデブの女性だった。
鳥取はデブの産地か?
鶏の唐揚げのいいにおいがカウンターに立ちこめる。
「今、揚げたてだから。でも、旅館のご飯が食べられなくなっちゃうね。冷や奴はどう?」
お姉さんは愛想が良くて気がきく。
「まだこの時間はお客さん少ないけど、もう少ししたら地元のジイサン達がたくさん来るんですよ。」
「立ち飲み」だけど、おじいさん達のため、イスを用意し、「座り飲み」にしているのだとか。
一品料理には煮魚や炊き合わせもあって、一人暮らしの年寄りには、ここにくれば栄養補給もできるだろう。
お料理上手の気だての良いデブ…。
しかも、
「うちのお父さんも、元気なときはこの公衆浴場に行ってたんですけどね~」とポロリ。
…ってコトは、今はアナタお一人で介護を?
…などと、意識してか、せずしてか思わせぶりな発言。
鳥取の事件(と、同時に起こった埼玉の事件も合わせて)を聞いたときは、
「なんであんなデブにダマされんだよ~!ありえねー!!」って思ったけど、
このお姉さんを前に
「デブ、結構、ありかも…。」と思った。
メディアを通して伝えられる事件が、実際本人を前にしたとき、印象に操作されず、事件のみを判断することができるだろうか。
あらためて裁判員制度の難しさを考えた。
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