石川県や富山県では「いとこ煮」「いとこ汁」をよく食べた。浄土真宗の親鸞聖人の忌日にあたる11月28日の報恩講でふるまわれる料理だ。
いろいろな野菜を煮こんだものだが、特徴は親鸞の好物の小豆がはいっていること。
でも調べると、真宗が強くなかった地域にも小豆をつかった「いとこ煮」はある。
語源もいろいろな説がある。多くの根栽をおいおい(甥甥)いれるから、とか、小豆と豆腐などの材料が「いとこ」だからとか、旧暦12月8日に正月準備をはじめる御事始(おことはじめ)に食べた「おこと汁」がいとこ汁にかわったとか……。
報恩講で食べたせいか、動物性の材料はつかわない。だしはコンブだ。
でもためしにカツオだしをくわえてみたら、さらにおいしくなった。
▽材料(4食分)
・ごぼう 1/2本
・にんじん 1/2本
・大根 5cm
・里いも 150g
・かぼちゃ 100g
・厚揚げ 1/2
・あずき(乾燥) 50g
・昆布 5センチ
・水 600ml
・みそ 大さじ1.5
▽つくり方
①野菜は1.5㎝角、昆布は1cm角に切る。
②あずきを4倍量の水で下ゆで。
③鍋に水と昆布、ごぼう・にんじん・大根・里いもを加えて10分煮る。
④かぼちゃ、厚揚げ、ゆでた小豆を加えてさらに5分煮てみそで味をつける(醤油でもよい)。
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