最後の入院時、病院の夕食に出てきた野菜炒めを指して「これつくったらええ」とレシピをそらんじた。最後に教えてもらった料理。ニラをまるまる1把食べられる。
きのう載せた最初のレシピも、この最後のレシピも、ニンニクとショウガを使う中華風だったんだな。
野菜炒めって撮影が難しいのだけど、朝の光の下では、それなりにおいしそうに見える。ニンジンはもう少し細く切るべきでした。
朝のビールはまわるわぁ。
▽材料
・タマネギ 1/2
・ニンジン 1/2
・豚肉 70グラム
・ニラ 1把
・ニンニク 1かけ
・ショウガ 1かけ
・塩 2つまみ
・コショウ
・ごま油
▽作り方
①ニンニクとショウガをみじん切り。
タマネギは繊維に沿って薄切り。ニンジンは千切り。ニラは4センチほどの長さに切る。
②豚肉をごま油で炒める。
③ニンニクとショウガを投入。
③ニンジン、タマネギを加えて、最後にニラをさっと炒める。
④塩とコショウをふり、味が薄い時はしょうゆをひとふり。
コメント
コメント一覧 (4件)
最近とても写真が美しくなっていますね。本にも使えそうな感じで素敵です。
(余計なお世話ですが、サイドに置くのは麦茶でも良い気がします。。。)
以前「いしる」のことで質問しましたが、その後手に入れることが出来ました(結局普通のネット通販で買いました)。
警戒していたようなクセもなく、イカの旨味が凝縮され豊かな風味でとても美味しいです!
どんな料理にも合いますが私は香ばしさが楽しめる炒め物が気に入っています。醤油感覚で使うと味が濃くなるので要注意ですが、なかなかのヒットです! 知るきっかけをくれたレイザルさんご夫婦に感謝です。
いしる、焼きそばに使うだけでもおいしいですよね。
ほんの30年前まで「しょうゆがない地域の貧しい食文化」と思われていたなんて、考えられません。
「麦茶」という発想、思い浮かびませんでした。
でもやっぱり麦は発酵させた方が…(笑)
いしるについてそんな評価があったなんて、、
今私の中でのランクは完全に醤油より上です(·∀·)
「能登の里人ものがたり―世界農業遺産の里山里海から」という本にいしるについて書きました。
8年前の原稿なのでちょっと古いですが、はりつけておきます。いしるを知るのに役立てばよいのですが。
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日本酒の能登杜氏をはじめ、いしり(いしる)やなれずし、サバのぬか漬けなど、能登半島は全国でも際だつ発酵文化をはぐくんできた。発酵食品は「臭い」と敬遠される時期もあったが、魚醤ブームや健康食品への関心もあって、全国的に再評価されつつある。
能登町の小木漁港は全国有数の冷凍スルメイカの水揚げ港だ。二〇一二年九月上旬、ほとんどの船は沖に出て、港は静まり返っている。
漁港わきにある「カネイシ」は、イカを買い付ける問屋だった。新谷伸一社長(43)が子どものころ、小さな漁船が自宅前の浜でイカを水揚げした。その場で取り除いたはらわたを木のたるで塩漬けにする。一年半後、樽の底から液体を抜いて濾過すると透明のいしりができあがった。
「余った内臓を利用できるのに加え、交通の便が悪くしょうゆが手に入らないから重宝されたんでしょう」
新谷さんは大学卒業後、食材問屋で営業マンをして二七歳で帰郷した。会社員時代に各地でいしりを珍しがられたのを思い出し、全国に営業にでかけた。流通しやすいように一升瓶ではなくペットボトルに詰めた製品を発売した。その結果、都会の飲食店を中心に販路が広がり、いしりの生産量は一五年間で五トンから三〇トンになった。
海辺だけでなく山間部の農家でもいしりを手作りしていた。
旧柳田村出身の高市範幸さん(61)の両親は、イカが手に入ると内臓を一升瓶で塩漬けにした。茶褐色の生臭い液体を、「こんな気持ち悪いものを大人は食うんか」と幼心に思った。この液にダイコンなどを漬けて囲炉裏で焦げ目がつくまで焼く「べん漬け」は父の酒のつまみだった。小泉武夫・東京農大教授によると「べん漬け」は世界で唯一の焼いて食べる漬け物だという。
飲食店を経営する高市さんは今、薫製づくりで余ったタコの内臓や、市販できない未成熟のカキでいしりを製造している。
「めったに魚が手に入らない山の村で育ったから『もったいない』という思いでいしりをつくっています」
いしりは、独特のにおいが災いして一九八〇年代には生産量が大きく減った。能登町の飲食店でも、一部の民宿以外はいしり料理は出していなかった。
県工業試験場で九二年からいしりを研究している道畠俊英さん(52)によると、当時、金沢には「いしり料理」をあつかう飲食店は二軒だけだった。秋田県全域で食べられている「しょっつる」と比べて、「いしるが外に出るのを金沢が阻んでいる」と感じた。
試験場でいしりの成分を分析すると、うまみの源のアミノ酸が、しょっつるや海外の魚醤に比べても多く、血圧上昇の抑制効果や抗酸化力もあることがわかった。
ただ、塩分濃度が、しょうゆが一五%前後なのに比べ、いしりは二〇%を超えるため、料理で少量しか使えないことが普及の壁だった。
そこで二〇一一年、電気透析膜で塩分を除去し、焼酎を加えて常温保存を可能にした塩分一三%の「減塩いしり」を県内企業と共同で開発した。アンチョビのように、うまみを前面に出した料理に使えるようになったという。
能登町商工会は〇五年から四年間、いしりを「地域資源」と位置づけ、いしり料理の講習会を開いたり、全国の料理学校にPRしたりしてきた。
いま、町内の十数軒の飲食店で、「いしり焼きそば」や「いしりラーメン」「いしり海鮮丼」といった料理を提供するようになった。金沢の居酒屋でもいしりは珍しくなくなった。
いしりの生産量は、低迷していた八〇年代の三〇トンから大きく回復して、年間二〇〇トンにまで増えている。
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魚醤 いしり(いしる)の語源は「魚汁」とされ、イワシやイカでつくる。能登地方で一五、六社が年間約二〇〇トン製造している。生産量は八七年に三三トンまで減ったが、エスニック料理の人気で回復した。ハタハタを原料とする秋田のしょっつるは年間一〇〇トン未満、いかなご醤油はごく微量。最近は全国で魚醤づくりが広がり、サケやホッケを使う北海道が最大の魚醤産地になった。減塩いしりは車多酒造(白山市)、カネイシ、ヤマト(能登町)が販売している。