輪島は人口3万人そこそこなのに、中心市街地に4つも酒蔵がある。
そのうち2つ、白藤(白菊)と清水酒造(能登誉)は好きでよく飲むのだけど、
末廣は久しぶりに口にした。
杜氏を兼ねていたおやじさんがちょっと前に亡くなって、
小さい蔵だからどうなってしまうんだろう、と心配していた。
もともと、素朴な味わいの酒だ。
今回、まずは冷やして飲んでみた。
素朴で鄙びた感じはかわらないが、インパクトが薄い。
ところがぬる燗にして飲むと、味がパアッと花開いた。
息子さん、たいへんやったろうな、
がんばってるんやな…。
末廣のおやじさんだけでなく、
輪島にいる4年間に顔見知りの方が何人かなくなられた。
訃報を聞くたび不意打ちをくらったような気持ちになった。
ずっと暮らしている人ならなおのことだろう。
末廣の酒蔵に酒を買いに行くと、
「自転車気ぃつけて!ホラ、そこ!」と、
サンダルで出てきては、いつもひとことツッコまれていた。
おかみさんやばあちゃんは元気だろうか。
オヤジさんがなつかしい。
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