8時前に起きる。もう最終日だ。
9時15分のバスに乗る。寒く感じるけど実は17度前後もある。旧空港方面をぐるりとまわる。
10時に白保のバス停に降りた。サンゴの石垣の集落を歩いて海に出ると、懐かしい小屋が見つかった。
クロンボオジーたちの小屋だ。隣に「舟溝開砕記念の塔」がある。以前にあったものを新調したらしいが、以前の塔は記憶にない。
目の前には岩で囲った舟着き場がある。変わらない風景だ。
おじさんが一人散歩している。この小屋は、ケーキチさんという人が建てて、みんなで酒を飲む場になっていたが、2年前に亡くなった。以来ここでの酒盛りはなくなったという。冗談ばかり言っていたクロンボオジーは、息子と妻を相次いで亡くして、もうウミンチュはやっていない。赤瓦の家に住んで、杖をついてここまではたまに出てきている。
民宿船着き場のモトムラさんは空港反対運動の急先鋒だったが、2年ほど前に自転車で倒れて頭を打って亡くなった。
わずか10年の間にすっかり寂しくなってしまった。
散歩のおじーによると、空港ができても環境は変化していないという。「石垣は反対したから遅れた。宮古島はなんも反対せずに言われたことは全部受け入れたから早く発展したと思うよ」という。この人は賛成派だったのかもしれない。
リーフの端っこには白波が立っていてゴーゴーと音を立てている。サンゴの白い岩がごろごろと転がる海岸は昔のまま。潮が引いているせいか、右手の水際はアオサの緑が鮮やかだ。
集落内は、古い赤瓦の家と新しいコンクリートの家がいりまじっている。
11時10分に空港に着いた。
「ジューシー串」という、かまぼこの中にごはんが入っている団子も食べた。
ついでに島バナナと島豆腐のアイスも。きのうの小浜島のアイスのほうがおいしかった。
12時半の飛行機に乗ってさようなら。那覇で乗り換えて伊丹には16時前に着いた。輪島の気温は2度という。
20141222(おわり)
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