昔、足を震わせながら縦走した大キレットを思い出す。
ひやひやしながら歩いた中岳や南岳、北穂高にのぼる目前の絶壁を見て呆然とした飛騨泣き……。目の前にパノラマとなって立ち現れている。
槍へ登る槍沢(上)や、横尾から屏風の頭をまいて谷筋(下)をのぼる涸沢カールが手にとるようにみえる。
地図では涸沢から奥穂高までは指呼の間だが、雪のあるカールから上にそそりたつ絶壁を見ると、そのしんどさが思い出される。
10時50分、頂上着。コースタイムより10分ほど早かった。
蝶ケ岳ヒュッテ前のベンチでみそラーメン2杯分を、スープ1人前であたためて2人ですする。
北の常念岳、さらには大天井岳まで歩けたら楽しいのだが、テントを背負って歩く体力はないなあ。2日目の筋肉痛に耐えられまい。
11時40分発に出発して同じ道をくだる。
急な下りは膝にくるはずなのだが、意外や意外、ひざが痛くならない。15時07分、徳沢に到着した。コースタイム+30分。休憩時間を含めれば標準的なスピードだった。
太ももはさすがに疲れてしゃがむのもつらいが、ひざに痛みがないのは、もしかしたら、今回はじめて着用したスパッツのおかげかもしれない。
下山してまずロング缶のビール! うまい!
ちょっと休んだあと風呂に入り、夕食用のきつねどん兵衛と日本酒180ミリリットル、リンゴ200円×2個を買う。これでけっこう腹一杯になる。おでん定食なんか食べなくてよかった。
昨晩とちがってきょうはどんより曇っている。
風呂で体重を図ったら70.5キロ前後。この10年では最低だろう。
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