朝の気温はマイナス15度。
朝食後、7時半ごろ大石峠方面に向けて出発する。しばらくはゆるい坂だ。アルプスなどを望める「中コバ」でアイゼンをはく。ここからは急登になる。
茶臼山の頂上は樹林帯のなかだが、2分ほど歩くと展望のよい岩の上に出る。
ビュービューと強い風が吹き、あっという間に耳が痛くなる。
でも景色は抜群だ。東側以外は一望のもとに見渡せる。中央アルプスの木曽駒などが正面に。その右隣の独立峰は御岳山だろう。
右手には北アルプスの穂高や槍が見える。
左手には 南アルプス甲斐駒がそびえる。南アルプスは雪は少ない。
さらに左には南八ケ岳の山々が連なる。樹木に1方向に流れるようにへばりつく雪は「エビのシッポ」なんてかわいいものではない。
双眼鏡で見ると槍ケ岳の尖峰が間近に望める。
風が吹くだけでこれだけ体感温度が下がり、手袋をしていても指先が冷たくなる。
(鹿に食われて枯れたのだろうか)
樹林帯もなく風を防げない北アルプスの稜線上なんて、この服装では耐えられまい。
いったん下って、20分ほど登り返すと、縞枯山の手前の展望台に着く。
今度は一転して東側の眺望が開ける。北側に浅間山の雄大な山塊がそびえ、東側には奥秩父の甲武信や瑞牆山……が。
富士山は見えない。南側には麦草峠や白駒池周辺をみおろせる。
風が強くて地図をゆっくり広げられないのがもったいない。
山頂近くからはふたたび西側の展望が開ける。
(中央アルプス、御岳山、北アルプス)
枯れ木が無数にならぶ一帯があるから、縞枯山という名前がついた。
縞枯山頂の手前の鞍部でラーメンを食らう。寒くてさすがにのんびりする気にはなれないが、体があたたまる。
頂上には5,6人のグループがいた。縞枯山荘方面から往復するのだといい、靴は皮製だがアイゼンはつけていない。
(穂高や槍を望む)
(南アルプス)
ここから、縞枯山荘のある鞍部までは急な下りだ。しょっちゅう登山者とすれちがう。スノーシューをもっている人もけっこう多い。が、雪が少ないからスノーシューは歩きにくかろう。
30分ほどで鞍部におりたつ。10数年前に泊まったことがある縞枯山荘は3階建てのかわいいつくり。風力発電もある。コーヒーを飲んでいこうか迷ったが、やめる。
さらに平坦な道を20分ほどで山頂駅に着いた。
ロープウェーで下山し、諏訪南インター近くの温泉で汗を流した。
中央道を走っていると富士山がずっと眺められる。右を見れば南アルプスだ。山梨や長野は山が本当に美しい。
途中、談合坂SAに寄る。
カフェやら大きな食堂やら……首都圏に入ったことを実感する。
コメント