キリコをさがして町中を歩いていると、道のまんなかに点々と塩をまいてある。どうやら神輿やキリコの通り道らしい。
白粉をつけて女装し、鈴をたくさん服にぶらさげてリンリンしゃんしゃんとにぎやかなこと。
キリコは計14基。
はじめの1基は本当に肩にかついでいる。
ゆらゆら揺れてドシンと落とされて傾いて騒いで……まるで酔っぱらいの千鳥足か海原の漁船のような動きをする。
見ているだけで楽しい。
2基目からはタイヤをつけて少人数でひいている。人が足りないのだろう。
最後尾のキリコはまたかついでいた。担いでいる方が迫力があっていいけど、担げなくなったらタイヤをつけ……と妥協しながらも存続しているのがよい。
女の子の衣装も派手で目を引く。
さらしをまいて、もろ肌脱ぐ姉御風も堂に入っている。
最近は一気飲みが禁じられているようだが、ここではビールのラッパ飲み、は当たり前。
のみならず、お互いに飲ませ合う姿も。
ほほえましい。
道ばたで座り込んでキリコを見物しながら酒盛り。
さすが漁師町だ。
廃線になり今は建物だけが残る蛸島駅。
鉄道がなくなることの意味は想像以上に大きかったようだ。
夜は神社で「早船狂言」が催される。出演は成人を迎えた若者だ。
主が出払ったキリコの倉庫。
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