輪島大祭の最終日は輪島崎の輪島前神社の祭りだ。
昼間に通りがかると漁港は大漁旗がはためいている。
3日前は隣の海士の漁船にはためていていたが、今回はゼロ。みごとに色分けされている。ふだんはよそ者にはわからない境界が祭りの日ははっきりわかる。
御仮屋となった倉庫?の前には、仮設の鳥居が設けられている。夜になってこれがどぎつい赤色にライトアップされるのには驚いた。
夜9時半ごろ、輪島の中心街から15分ほど歩いていくが、鳳至も海士もしーんと静まり返り、祭りの日のにぎわいがうそのよう。それが輪島崎の入口に近づ
くと、やけに明るい。
漁船がこうこうと照明を点灯し、闇夜に大漁旗がはためていている。
軒先には提灯がずらりとぶら下がっている。家々にはついさっきまで
宴会をしていたあとがある。もうちょっと早くきたらご相伴にあずかれたかも。
みこしとともに御仮屋に向かって行進してきたキリコ8本は、メインの通り沿いにならぶ。
それらが行灯の役割となり、その前を、タイをかたどったネブタ祭りのようなド派手なハリボテと竹でつくられ大漁旗2本を掲げた竹ギリコ、それに神輿が何度も何度も往復する。
神輿が「御仮屋」に入ろうとしては引き返し、また入ろうして引き返し……を繰り返す。
ハリボテや竹キリコが、暴走族のようなラッパをパポパポパ
ポとけたたましく響かせて疾走する。
ヤンキーの祭りだ。さすが漁村だ。
同じ市内でも祭りの雰囲気はそれぞれまったく異なる。
輪島崎の祭りの日は海士は静まり返り、海士の祭りの日は輪島崎は知らん顔。同じ漁師町だが、お互い仲が悪いという。
そういうメリハリもおもしろい。
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