5合目を越えると左手の元谷方面からの道と合流する。
このあたりからは大山の北壁がみごと。
木々の間から、弧を描く弓ヶ浜が見える。
大山と三瓶山に縄をひっかけ新羅や能登から土地を引き寄せたと伝える「国引き神話」によると、弓ヶ浜はその縄にあたるという。
上から見るとなるほどと思わせられる。
まもなく6合目の避難小屋だ。
あと少し登れば8合目で、ゆるやかな稜線に出る。
振り返れば、大山寺付近の施設やスキー場がはるか下に望める。
裸のブナ林は、この時期にしかない透き通った印象だ。
8合目からはゆるやかになり木道を歩く。
残雪のなかにイワカガミの葉が点在する。
ハイマツと高山植物のなかを20分ほど歩くと、頂上の避難小屋が見えてくる。立派な小屋だ。
頂上付近は、かつて踏み荒らされて草も生えない裸地になってしまったのを復活させたという。植生を守るために木道を整備したのだそうだ。
11時半頂上着。剣ケ峰方面への縦走路は、崩落のため立ち入り禁止になっている。
ラーメンに餅を入れて食らう。
弓ヶ浜がうすぼんやりと……
帰途は元谷への分岐まで同じ道をもどる。 (つづく)
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