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秋の隠岐3 知夫里島から海士へ

漁具のアート

  朝、まだ雨は降っていない。歩いて港へ。どんよりしているけど、気持ちよい。
  野生大根の花。昔から自生しているが、一時は絶滅の危機に陥って、婦人会が保護活動をしたという(〓〓5月に来よう)


知夫里の学校

知夫里の路地

 隠岐で唯一タヌキがはびこる知夫と(イタチも増えた)、後鳥羽上皇がウサギを食い尽くしてしまった海士。〓ほんまか?
 小学校のわきを通り、港にもどり、9時30分の内航船に乗る。 
 階段の役目をなさない、ふしぎな階段↓

 

知夫里途切れた階段

 10時ごろ海士町の菱浦港につく。玄関口には立派な木造の建物。
「キンニャモニャセンター」という名前をつけている。
しゃもじをもって踊る隠岐の民謡だが、じつは日露戦争ごろに熊本の民謡から取り入れたという。

海士に着く

 黒いTシャツを着た若い女の子が「○○さんでしょうか」という。
 役場の観光課の職員だ。彼女もIターンだろう。港に観光課がでばっている。
「なにか観光案内ありましたら」という。親切なもんだ。
「じげもん屋できいて……」と言うと
「あ、じげもんやさんですかぁ」と言って割引券をくれた。

花を吸う昆虫

 レンタサイクルを借りる。ママチャリ(2時間500円)とマウンテンバイク(2時間700円)がある。
 港の目の前には、隠岐牛の店がある。後述の資料館の男性によると、かつては知夫と同様、子牛を神戸などに売るだけだったが、数年前から「隠岐牛」として売り出すようになった。
 最初の競りで松阪牛以上の値をつけたとか。そのことを報じた日経新聞も「キンニャモニャセンター」にはってある。

土俵と

 菱浦の港から内陸へ。湾は鏡のように静か。小泉八雲がそう記したとか。
平地が広くて田んぼも多い。実は戦後になってこの一帯は埋め立てたのだという。
それによって島の生産力は大きく飛躍したはずだ。
 途中、デオデオという店で、着替えの作業ズボン1000円×2を買った。本屋があったり、雑貨屋があったり、けっこう豊かだ。人口のわりに店が多くにぎやかに感じられる。

隠岐神社

 隠岐神社は、もとは寺だったが、明治になって廃仏毀釈で寺は移転させられ、昭和17年?に後鳥羽上皇をまつる「隠岐神社」となった。
 隣には後鳥羽上皇の墓と在所跡もある。
バス停とコスモス

 金光山へ。途中、ソバの花が咲いていた。コスモスも鮮やか。集落もすさんでいない。「島」とは思えない。

ソバ畑

 後鳥羽上皇の資料館にあった絵によると、今は2キロ近く内陸になっている隠岐神社のあたりまで海があり、後鳥羽上皇が住んだ○○寺(今は神社)の目の前に船をつないだ松があった。その松はつい最近枯れたという。埋め立て前はうつくしい浜だったろうなと思う。

海士の豊かさ 

 急坂をのぼりつめ、高さ189メートルの金光寺山へ。島の全景がわかる。
 あのへんまでは埋め立てたところだなあ、と高いところから見ると土地の使い方がよくわかる。

 「老人肉用牛センター」↓っていったい……↓

老人肉用牛センター

海辺の集落

港の直売所も、野菜やイチジクなども豊富だし、サザエカレーやら缶詰やら「海士の塩」やら……さまざまな開発商品をならべていて見ていてあきない。
「隠岐牛」もある。どれだけの努力をすればここまでもってこられるのか。

後鳥羽院のいわれの遺跡

 資料館の若い職員はしばらく東京に出ていたが、Uターンしてきた。
隠岐神社の神主の3代目だ。
 もとは海沿いにある○○神社がこの島ではもっとも大きな神社で、そこの神主の家だったという。
 後鳥羽上皇の資料館には昔の遺物と、最近の明治以降の天皇や皇族の自筆の書なども展示している。あまりありがたいものではないが、地方の小さな神社でこれほど皇室が来るところも珍しかろう。後鳥羽上皇の在所跡には、現天皇も昭和・大正天皇もそれぞれ皇太子時代に来て植樹している。

メンタム仁丹……

 メンタムや仁丹の看板が懐かしい。

 反対側の海岸まではあと1キロだったが、いったん下ってまたのぼるのがしんどいし、雨が降るかも……とのことで引き返す。
2時ごろ菱浦に到着する。と、急に大雨がふりだした。ギリギリセーフだった。

菱浦港周辺とホテル

 キンニャモニャセンターの2階の食堂はメニューが豊富で楽しい。イワガキのグラタンやらフライやら、海鮮丼やら……。
食欲をぐっとおさえて、夕食のため、隠岐ソバとイカの漬けの丼のセットをたのんで2人でわける。
 ホテルに14時半にチェックインして1時間ほど昼寝する。

ホテルから港

 そういえば沖縄あたりの雰囲気に似ているなあ、と思う。
「海人」ならぬ「海士人」Tシャツもある。
外からのIターンが多いのも石垣島あたりに似ている。
若い人も比較的多い。離島は異郷を感じることができるのだ。

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国賀荘 1泊朝食6000×2=12600円
知夫の里 1泊2食 1万×2 生1470+酒890+レンタカー5980=28246円

 

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