独立系コンビニ「立山サンダーバード」(午前5時開店)で羊肉とフキノトウのおにぎりを買って 称名滝へ。道路の開門時間7時ぴったりに着いた。
出発しようとしたら本格的に雨が降りはじめた。しかも杖を忘れてきた。Rと山に行くようになる以前は杖なんか使ってなかったし、しゃあないか。
7時40分、登山道に入り、1時間ほどきつい坂を登ると「牛の首」のヤセ尾根に出る。それを登りきると大草原の木道になる。傘をさして40分ほど歩き、9時40分に大日平小屋に着いた。
雨が本降りだから10分間ほど休憩。大日小屋から下りてきた2組の夫婦が雨宿りしていた。
木道が終わると岩がごろごろの涸れ沢を登っていく。水場が6カ所もある。やわらかく甘みさえ感じられる水だ。
大日平を見下ろすと、上の方にアルペンルートの道が見える。称名川の深い谷が隔てているが、弥陀ヶ原のホテルはほぼ同じ標高の平面上にあるのだ。
沢を何度も渡って、風見鶏岩という巨岩をすぎ、傾斜はゆるくなる。
12時10分、稜線の大日小屋に着いた。霧が濃いから三角点に行くのはやめ、小屋前のベンチでフキノトウの握り飯を食らう。
コースタイムよりだいぶ早いから、雷鳥沢まで行くことにする。
ちょっと登ると木道になり、しばらく歩くと白い巨岩が林立する「七福園」に出る。行者の修行場だったという。岩が多くて歩きにくい。
奥大日に近づくと、また雨が降り出した。
予報では13時から晴れるはずだったのに、ネットを見ると16時にずれ込んでいる。
14時20分、頂上着。
稜線沿いを下る途中、ニワトリのような鳥が目の前をヨタヨタ歩いて逃げていった。
ニワトリのわけがない。雷鳥だ。
体格がコロコロしていて、逃げ足はどんくさい。でもヨタヨタした歩き方は愛嬌たっぷりでかわいい。だれかにそっくり。
展望はゼロだけど、雷鳥を間近に見られただけでよしとしよう。
16時4分、室堂新乗越。雷鳥沢までは30分ほどかけて下る。
ナナカマドや多くの草が黄や赤に染まり、花畑のよう。
16時半に雷鳥沢のキャンプ場に着いた。テントが林立している。3万2000歩。
コースタイム10時間超の距離をよく歩けたもんだ。
雷鳥荘は何度も泊まった宿だ。相部屋9350円。
以前に世話になった輪島の人のことを訪ねたら「5,6年前に亡くなりました」。
上高地の帝国ホテルのような暖炉、生ビールやグラスワインを出してくれるミニバー。懐かしい。温泉も心地よい。
18時、外に出ると晴れが上がり、大日・奥大日も雄山もくっきり。縞模様の真っ赤な夕焼けが美しい。(つづく)
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