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中国
江戸の港がそのまま残る鞆の浦
鞆の浦は1998年、尾道観光のついでに立ち寄った。 灯台のような「常夜燈」、干満にかかわらず舟を接岸できる階段状の「雁木」、「波止場」「焚場」「船番所」……江戸時代の港湾施設が全国で唯一そろって残っていることで知られる。この港の一部を埋め立... -
中国
1200年の「消えずの火」がともる宮島
JR宮島口駅でおりてフェリーに乗った。宮島はゴツゴツとけわしい山がつらなっている。修験の信仰があったことが、山容を見るだけでよくわかる。厳島神社のご神体も、本来はこの山だったのだろう。(202112) 清盛由来の世界遺産 土産物店が軒をつらね... -
中国
広島の平和祈念資料館の残念な変化
広島の平和公園を最初に訪れたのは1985年か86年。1990年代に2度訪れ、今回は20数年ぶりの訪問だ。 原爆ドーム周辺は以前と変化はない。 韓国人の慰霊碑がガイドマップに載っていて、以前よりもきれいに整備されている。以前は地図に出て... -
近畿
商人の里 近江八幡の中興の祖は青い目のクリスチャン
きれいになった中心街 JR近江八幡駅を降り、駅前通りを八幡山に向かって歩く。30年前に来た時はちょっとすさんだ町というイメージだったが、彫刻などの作品が点在し通りはきれいに整えられている。 市役所の近くに朝日新聞の支局があった。朝日新聞... -
北陸
船員と行商のムラ、日本最古の油田……越後の北前船寄港地巡り②
石油事業も手がけた北前船主 新潟市内の北前船主の屋敷は2年前に訪ねたことがある。 新潟駅前から北上して6連アーチの萬代橋(重要文化財)で信濃川を渡り30分ほど歩くと旧小澤家住宅だ。 江戸時代は米穀商だったが、明治になって回船経営に乗り出し... -
北陸
俳句も石油も出雲神話も……越後の北前船寄港地巡り①
北陸3県の北前船ゆかりの地は2014年に自転車で巡ったことがある。今回はそのつづき。新潟県の北前船の寄港地を車で西から訪ねてみた。 直江津、室町時代から重要港 かつての直江津(上越市)は「今町湊」と呼ばれ、室町時代の「廻船式目」では、全国の... -
近畿
北前船の起点 住吉大社と天保山 信仰に支えられた経済活動202110
住吉大社は熊野古道を歩く途中立ち寄った。古道は住吉大社の東にあり、裏口から参拝する形になった。 今回、住吉大社が北前船と深い関係があると聞いて再訪することにした。 住友の基礎をつくった江戸時代の銅産業 南海電鉄の住吉大社駅をおりると住... -
近畿
歩きつづけた近江商人 武器は情報力202109
ネットと市町村史 ネット上には情報があふれているが、問題意識をもたずに漂うのは、分厚い市町村史を頭から通読するのに似た徒労感に襲われる。でも具体的な関心や疑問、「調べたいこと」があれば市町村史もインターネットも一転して有益な情報源になる... -
東北
千年の灯がともる「山寺」が生みだした経済と文化
岩にしみいるセミとは? 閑さや岩にしみ入る蝉の声 有名な松尾芭蕉の句は「山寺」と呼ばれる山形市の立石寺で詠まれた。 斎藤茂吉はこの蝉をアブラゼミと主張し、小宮豊隆は「しみいる」というのはアブラゼミに合わないことや、詠まれた日は7月上旬で... -
北海道
北前船の終着駅 江差は惑星大アンドロメダ202108
もろかった「最後の城」 函館でレンタカーを借りて西へ走った。海をへだてて函館山を見ると、函館は巨大な陸繋島であることがわかる。知内町の道の駅の展望台から青函トンネル入口をながめ、津軽半島を望む白神岬をへて松前の町に入った。 町役場の裏山...