続・「北のカナリア」で「終の信託」

帰りの車中で、夏に老人ホームに入った近所のおばあちゃんの話になった。
「なんでもひとりでやっておいでたさけ、ホームに馴染めるやろか」
「わたしだったら独りの不安の方が大きくなったら、ホームを選ぶかもな〜」
「うちのばあちゃんは馴染めんと、結局食事も部屋でとっとった。でも最後は肺炎であっさりなくなった」
「肺炎はコワイなぁ。でも胃ろうもイヤやな〜」
「うちは、母がボケてきたとき、まだらの頃がたいへんやった。でもそれを過ぎると仏サンみたいに優しいなった」
「もう救急車で運ばれても、管とか余計なもんつけんで欲しいわ」
子ども達は都会へ出て行ってしまっている田舎では、ご近所が家族代わり。
「北のカナリアたち」を見に行って、「終の信託」をしあう私たちであった。(おわり)

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