向かいのばあちゃん

お向かいのばあちゃん(cf.隣のばあちゃんと違っておとなしい)が最近老人ホームに入った。
「なかなか老人ホーム入るの、大変やねんで。4月に申し込んでようやく空いた」
おばあちゃんは自分を納得させるように言う。
確かに足が少し悪いし、台風の時などは不安そうだった。
耳もいいし、アタマもしっかりしてるし、
配食サービスを使って、なんとかやっていけそうな感じではあった。
買い物でも食事でも、出来ることは手伝ってあげたかったけど、
頼りにならない私をアテにすることはなかった。
ウチが留守の時は、ひとこと声をかけておくと、気にして見てくれていた。
2階から布団を干していると、よく目があっておしゃべりをした。
いつも部屋が片づいていて几帳面なおばあちゃんだった。
夕方になると点くはずのおばあちゃんの家の電気が今日も点かない。
新しい環境で、元気に暮らしているといいな。

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