輪島では魚の行商のことを「振り売り」と呼んでいる。
漁師町のおばちゃんたちが、街中リヤカーをひいて魚を売り歩いている。
自家製の魚のみそ漬けやひものなど、しょっぱいけど、ヘンな保存料なんか使ってないだけにおいしい。
もちろん生の魚も新鮮で安い。うろこや内臓の処理もその場でしてくれるので、最近はわざわざスーパーで買うことが無くなった。
毎日11時半になると
「ネエちゃん(←ワタシ)、おるゥ?」と勢いよくドアを開けて呼びに来る。
オバチャンのリヤカーに、ご近所さんがネコのようにゾロゾロ集まってくる。
「なんか買うて〜」という究極のセールストークは、
海が凪いで魚の種類が多いときは元気な声だし、
海が荒れて魚が少ないときは、しょんぼり気の毒なほど。
オバチャンの声色で、大漁かどうかわかるのだ!
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