となりのアサコばあちゃんは、とても親切だ。
毎日のように、魚や、バナナや、キャベツやまんじゅうを
「すそ分けじゃ」といって持ってきてくれる。
おまけに気前がいいのか、
ソーラーシステムや新聞や牛乳の宅配のセールスも断れ(ら)ない。
そんなばあちゃん(といってもまだ60代なのだが)の家のクーラーが最近壊れらしく、
電気屋さんの車が家の前に止まっていた。
「クーラー買い換えるの?」と聞くと、ばあちゃんはニヤリと
「今年は、ほれ、節電やろ?じゃからクーラーなしでいっぺんやってみようと思ってな」と、もっともらしく語った。
年寄りの熱中症が問題になってるが、まぁ、あのたくましいばあちゃんなら大丈夫だろう。
そう、「脱原発」なんてユルいこと言ってたら、電力会社の思うツボ。
「電化」か「非電化」か、ここまで見直さないと、
「やっぱりいるでしょ?電気? だからとりあえず原発もね」ってことになりかねない。
この夏、「アサコ非電化」誕生だ!
電車で「芦屋」を通り過ぎたとき、ずいぶん真っ暗で驚いた。
そういえば、神戸の夜景も心なしか暗かった。
不景気で寂れたんだなー、と思いきや、アレか。
夏至に電気消すヤツ。
しかもJRの駅や、コンビニの照明が減らされていることに気付いた。
おお、これが「節電」かぁ〜。
ネオンや人気のない田舎にいると、日没と同時に真っ暗になるので、
「節電」もへったくれもない。
原発立県地、つまり供給地にあって、普段から「節電」。
キャンドルナイトなんてしょせん都会人のお遊びよ。フンだ。